大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(あ)1340 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人および弁護人森信一の各上告趣意中には、いずれも憲法二一条一項違

反をいう部分があるが、憲法二一条一項の保障する表現の自由といえども国民の恣

意のままに許されるものでなく、つねに公共の福祉によつて調整されなければなら

ないことおよび言論、出版による脅迫が公共の福祉を害し、表現の自由の限界を逸

脱するものであることは、当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第一三〇八号同二四

年五月一八日大法廷判決刑集三巻六号八三九頁、昭和三一年(あ)第三一四号同三

三年四月二二日第三小法廷判決刑集一二巻六号一一一八頁)により明らかであつて、

その趣旨に徴し、雑誌記事掲載をもつて人を脅迫し、金員を喝取した行為を刑法二

四九条により処罰することは、なんら憲法の右条項に違反するものではないから、

右違憲の主張は理由がなく、その余の各上告趣意は、いずれも事実誤認、単なる法

令違反量刑不当の主張に帰し、上告適法の理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三八年九月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

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